車に安心して乗るためには自動車の任意保険は欠かせません。
もしも事故が起こってしまったり、大切な愛車に大きな損害を受けたりしたときに慌ててしまわないよう、保険に関してもしっかりとした知識が必要です。
車の保険と一言でいっても細かく分類されており、相手に怪我を負わせてしまったときや車に傷をつけてしまったときなど、必要な車の保険には多くの種類が存在します。
自分にはどんな保険が必要で、加入すべきなのかを知っておくことも大事です。
この記事では
- 車両保険とは何の保険?
- 自賠責保険と任意保険の違い
- 車両保険の等級とは?
- 免責って何?
について詳しく解説していきます。
車両保険とは?わかりやすく解説!

車両保険とはわかりやすくいうと「自分の車に関する保険」のひとつです。
まず最初に保険に「自賠責保険」と「任意保険」があることをご存知でしょうか?
自賠責保険と任意保険の違いについて調べていきましょう。
自賠責保険と任意保険の違い
自賠責保険は強制保険であり、必ず加入しなければなりません。
強制に加入するという事は「車検」の際に払う必要があるお金になります。
自賠責保険はあくまでも最低限の補償範囲のため、多くの方が自賠責保険と任意保険の両方に加入しています。
一方の任意保険はその名のとおり加入は自由で、補償内容の幅も自身で好きに設定することができます。
任意保険は、主に3つの基本補償から成り立っています。
- 「賠償責任保険」(人や物などの賠償に関する補償)
- 「傷害保険」(自身のけがなどに関する補償)
- 「車両保険」(自身の車の補償)
強制的に入らなければならない自賠責保険と任意保険の違いは「補償内容の違い」とも考えていいでしょう。
任意保険の車両保険とは?わかりやすく解説!
車両保険とは「自身の車」の補償であり、自身の車が事故や災害によって損害被害を受けたときに修理費用を補償する保険です。
「賠償責任保険」や「傷害保険」は当然のように設定されている方が多いですが、「車の補償」は設定するかどうか迷われる方も多いでしょう。
「車の補償」は、あくまで自分の車の補償であり、設定をするかどうかで支払う保険料が大きく変化するからです。
ただし、「車の補償」つまり車両保険を設定しなかった場合に気をつけておきたいことがあります。
例えば、四輪車同士の事故が起こってしまったと仮定します。
相手が任意保険にきちんと加入していれば、「賠償責任保険」を利用して自分の車の修理をしてくれるのではないかと思われるかもしれません。
たしかに、起きた事故の原因が100%相手側にあるときには①「賠償責任保険」を利用して相手が自分の車を修理してくれます。
ただし事故のほとんどは双方に原因があることが多いのです。
例えば相手側に60%の過失があり、自身にも40%の過失があったとしましょう。
仮に自身の車の修理費用が100万円だとすると、相手の保険から支払われる賠償金額は60万円です。
残りの40万円分はご自身で支払わなければなりません。
この時に車両保険を設定していれば車両保険を利用することによって補償されることとなるのです。
いざというときのためにしっかり設定しておくと安心でしょう。
車両保険の等級や免責とは?
各保険会社が自動車保険には、必ず等級というものが存在しています。
等級とは1等級から20等級まであり、高い等級になればなるほど支払う保険料が低くなります。
1等級と20等級では1か月に40%ほど保険料が変わってきます。
1月の保険料が7500円だったとします。
1等級 ⇒7500円の支払い
20等級 ⇒4500円
という感じです。
基本的に車両保険を使う事で、等級は下がります。
私が入っている自動車保険の会社では、1回目の事故に関しては等級プロテクトという制度により下がりません。
しかし2回目以降の事故では相手ありの事故は1等級、自損事故は3等級のダウンとなっています。
ただ車両保険を使ったからといって、すぐに保険料が上がるわけではありません。
次の保険の切り替え後から上がる仕組みとなっています。
ちなみに保険会社を変えると等級は最初の10等級に戻ると思う人もいるかも知れません。
しかし正当な保険会社はつながっていますので、等級は保険会社を変えても継続引継ぎとなります。
自動車保険の免責についてはこちらの記事でわかりやすく解説しています。
車両保険とは内容が保険会社によっても違う

自動車の保険会社は数多くありますが、加入者が設定するかどうかは別として車両保険は必ず準備されています。
ただし、車両保険の補償内容は選ぶ保険会社によって変化するのです。
ここでは、代表的な保険会社5つを例に挙げて紹介します。
今回例に挙げる保険会社は
「あいおいニッセイ同和損保」
「三井住友海上」
「東京海上日動」
「損保ジャパン」
「アクサダイレクト」
の5つです。
それぞれの会社で車両保険は以下の2つのタイプが設定されています。
- ➀補償の範囲が広く主な事故を補償してくれるタイプ
- ➁補償内容を限定する代わりに保険料を抑えることのできるタイプ
➀は自動車同士の接触や盗難、飛来物との衝突や台風被害など多くの車にかかわる事故を補償してくれます。
それに対して➁は電柱やガードレールに接触したときなどの主に自損事故が補償対象外となります。
事故の項目が補償される➀に該当するか補償対象外となる➁に該当するかは保険会社によって異なります。
たとえば、【当て逃げ】に対しては「損保ジャパン」と「アクサダイレクト」は➀では補償されても➁では補償されません。
それに対して「あいおいニッセイ同和損保」「三井住友海上」「東京海上日動」の3社は➁でも対象となります。
さらに、「東京海上日動」のみ【二輪自動車・原動機付自転車との衝突】【動物との衝突】が➁でも対象となります。
このように自分が加入するのであればどのような補償が必要なのかはしっかりと選択する必要があります。
また、保険会社には通信販売型と代理店型があり、先程挙げた5つの保険会社のうち「アクサダイレクト」は通信販売型、それ以外は代理店型です。
通信販売型の場合、ネットや電話などを主に利用して通信上で加入契約をします。
自身で補償を取捨選択する必要があるため、必要な補償をつけていなかったり誤った条件で加入してしまったりする危険性があります。
ただし、保険代理店を通さない分手数料がかからないため、保険の費用は抑えることができます。
自身でしっかりと内容を吟味し、かつ保険料を抑えたい方にはおすすめできる加入方法です。
対して代理店型には担当者がつき、ひとりひとりのニーズに沿った内容を提案してくれます。
自動車保険は専門知識も多く、改定も年ごとに行われるため、自分にはどんな補償が必要なのか対面でプロのアドバイスを聞けることは安心に繋がるでしょう。
車両保険とはわかりやすく【まとめ】
ここまで車両保険について述べてきました。
車両保険とはわかりやすく言うと「自損事故でも保険金が出る」と考えておくといいでしょう。
それではここまでをまとめてみましょう。
- 「車両保険」とは自身の車が事故や災害によって損害被害を受けたときに修理費用を補償する保険です。
- 補償の範囲が広く主な事故を補償してくれるタイプと内容を限定して補償してくれるタイプを選ぶことができます。
- 補償の対象項目は保険会社ごとに少しずつ異なります。
- 保険会社には通信販売型と代理店型があるため、自分のニーズに合わせた加入方法を選択しましょう。
車両保険に加入していれば、いざというときの車のトラブルにきっと対応できるでしょう。
特にはじめて車を所有する方や新車をご購入された方、自動車保険に関する知識に不安がある方はプロに相談して充実した車両保険に加入されることをおすすめします。
自賠責保険だけかけている場合は保証額が足りない点が最も心配といえます。
もし仮に電柱1本倒した場合には、保険もしくは自腹で数千万円の支払いをする必要があります。
自賠責保険ではとても保証金額が足りず、残りは自分のお金から支払う必要があります。
事故を起こした上にお金まで払うのはとても恐ろしい話だと思いませんか?